2010年10月04日 4:50 PM
もう夜も遅い。
この続きは夢の中で。さあいい子だ、ぐっすりとおやすみ。
子守唄を唄ってあげよう。
「ねむれ ねむれ 母の胸に ねむれ ねむれ 母の手に こころよき 歌声に むすばずや 楽しゆめ‥‥」
ねむりについたと思ったとたん目覚め、つい先ほどと同じようにベッドで天井のクロスの模様をながめていました。
これが千一回目のお母さんの話だと思いながら、目はパッチリと開き、耳はお母さんの話す一言一言を聞きもらすまいと、そばだてていました。
私が猫ならパラボラアンテナのように、音のする方を探してクルクル回っていたでしょう。
でも猫でない証拠に、耳はまっすぐお母さんの唇に向かっていました。
お母さんの発する言葉をいまかいまかと待っていました。それは不思議なふしぎな物語でした。
これを聞き終えた人は大人も子供も一瞬にとりこになってしまうでしょう。
あなたもこの物語が終わる頃にはきっと感動で胸がいっぱいになっていることでしょう。
このまま、私と一緒に物語に耳をかたむけてみませんか?
私たち人間は、どこから来てどこへ行くのか。
何のためにこの地球という惑星に、生まれ生まれ、生き生き、そして死に死んでいくのか。
それも何回も何百回も何千回も、いやもっともっと多くの回数生まれ、生き、死んで来たことか。
瞼を閉じてじっと思い巡らしてみましょう。私たちは本来この世の存在ではないのです。
あの世の天国という素晴らしい世界に生きていた存在なのです。
ではなぜあの世の天国という素晴らしい世界から、この世という困難ばかり多く、実り少ない世界へと生まれ変わって来るのでしょう。
それも何百、何千、何万回も、いやもっともっと多くの回数。それはあの世では得られない何かがきっとこの世界にあるから。
あの世では経験できないことが、この世にきっとあるから。
それは何でしょう。
それはあらゆる人たちとの出会いのチャンスがあり、あの世では経験できない高貴な魂と出会えるチャンスがあるから。
私たちの魂が飛び上がるぐらいうれしい、楽しい、そして時には厳しいチャンスがあるから。
あなたの人生にこのチャンスがたくさん訪れることを私は祈ります。
楽しいこと、うれしいこと、新しい仲間と出会うこと、そして厳しい経験や悲しい別れというチャンスにも出会って下さい。
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やがてこの世は時を経て幕を閉じます。
その短い間に経験できること、学べること、愛を与え合うこと、数々の苦しいこと、そのすべてを、幕を閉じた後に皆で語り合いましょう。
まるで舞台を終えた楽屋裏のように、混雑し、ごった返し、怒号が飛び交う中、私たちはきっと同じ舞台を務めた俳優同志のように、語り合い、喜び合う。病気で心身ともに弱り悲観にくれていた時、毎日見舞ってくれた。
ただ慰めてくれただけでなく、自らの心が病を創りだすこともあると教えてくれた。
あれはショックだった。あの一言がなかったら過去の生き方を反省することもなかったかもしれない。
だから人生というリングに踏みとどまることができた。
あの時の君の一言は効いたよ。
まるでアッパーのように私のあごをとらえ、私は脳震盪をおこしてリングに倒れた。
レフェリーのカウントが遠くの方から聞こえてくる。
観客の中から「立て、立ち上がるんだ」「まだ試合は終わってないぞ。
あきらめるな」「君の人生はまだ始まったばかりだぞ」の声が。
その声の発する方を見ると、私そっくりの男が慈愛深い瞳で私を見ていた。
この時思った。私は一人ではない。たくさんの仲間に守られているのだ。
いつの日にか、今度は私がその仲間たちに声をかけ、勇気づけ、守ってあげようと。
きっと私たちは同じ魂のグループなのだ。
クラスに仲間がいるように、魂にも気のあった仲間がいるのだ。そう思うと俄然勇気がわいてきた。
カウントが7つ数えられたのち、突然、私はスックと立ち上がる事が出来た。
と同時に、その私を不可解な眼で見る相手の顔をしっかりととらえた。
まったく強そうには見えなかった。
かさにかかってパンチをふるってくる相手を、右へ左へ体をかわしながら小さくパンチを放った。
大振りで力任せにくる相手の動きがまるでスローモーションのように一コマ一コマはっきりと見えた。
紙一重で相手のパンチをかわしながら小気味よく小さなパンチを放ち、右に左に動き回った。
私は少しづつ相手を追いつめていった。
右に動けば左のパンチが、左に動けば右のパンチが相手を封じ込めた。
相手の動きを予言者のように読みきった。
相手の大きなパンチは空を切り、私の小さなパンチが的確にヒットした。
今日はいつもの練習以上の力が発揮できた。私は勝利に向かって走り続けた。
1ラウンド3分はあっという間に過ぎ、休憩の1分でスタミナは十分回復した。
ラウンドを重ねるたびに私の体力は回復し、もう10ラウンド戦っても十分なほどだった。
今、私の体は不思議な力で満たされていた。
私の力だけではない、観客の応援の力と、目には見えない糸でつながっている魂の兄弟たちの力が流れ込んで来る。皆、私の体を使って、自分の思いを表現しようと力を与えてくれる。
私はダウンの危機を乗り越えてから、何倍にもパワーアップしていた。
相手は前と同じ力でパンチを繰り出してくるが、一つも私にはヒットしない。
こんなはずではないと面食らって、ますますペースをくずし、スタミナを消耗していった。
私の力はますますパワーを増し、相手をいいように翻ろうした。左右の連打で徐々にロープに追いつめた。
さあフィニッシュは何にしよう。
一瞬相手のガードが左右に開いたのを見逃さなかった。
渾身の力を込めて左のアッパーをあごにみまった。
確かな手ごたえと共に相手はロープに背をもたせながらズルズルと崩れ落ちた。
私と相手との間にレフェリーが割って入りカウントを始めた。
なぜだかカウントは8から始まり、9、10でノックアウトが宣せられた。
私は両の手を高々と上げ、観客に勝利の喜びをアピールしようとした。
精いっぱい力を入れて両の手を上げようとするんだが、腕に力が入らずなぜだかダランとしたままだった。
レフェリーが手を持ち上げようとしている。しかし手はそれでもダランとしたままだった。
観客の「ワー」という声援と怒号に意識が遠のきかけた時、一瞬自分の体がリングの中央に仰向けに倒れているのが分った。
戻りかけた意識がはっきりと自分のおかれた状態を確認した。
先ほどまでの、戦いの攻防から相手をノックアウト、自分の勝利は、私がダウンしてから7カウントで意識を失くし、次の8カウントまでの一瞬の間に見た白昼夢だったとは。
人は極限状態に置かれると一瞬の間に人生のハイライトを見ると言う。
その時間こそ真実の人生であり、今リングに倒れている自分は、恐怖が創りだした幻影なのかもしれない。
この幻影こそ、自分が勝利し人生に成功する裏に負け犬のように倒れ踏みつけられる多くの人がいることを知るためにあるのではないだろうか。
いつ立場が逆転するかもしれない。
そうだ、人生はいつも脚光を浴びるヒーローばかりではない。
そのヒーローを盛りたてる多くの仲間たちがいるのだ。
私は一つの試合で現実には負けた側の痛みと悔しさを経験しながら、一瞬垣間見た、心の奥の奥に、仲間たちの力を得て勝利する喜びも感じとった。
この二つの織りなす模様こそ人生の醍醐味かもしれない。
真実と虚構、現実と夢と言ってもいい。
どちらか一つだけでは人生は退屈だ。現実が夢を育み、夢が現実を映しだしてこそ人生は豊かなものとなり、心に響くメロディを奏でることができる。
ベートーベンの「歓喜の歌」のように、喜びが合唱を通して世界中に広がっていく。
多くの人の想いが縦糸となり、その願いが横糸となって織りなした衣と、響きわたるメロディがこの地上を被い地球を飾るだろう。
私たちを育んでくれた大地よ。
愛しの地球よ。
私たちの織りなす衣でその体を温めておくれ。
あなたへの感謝の気持ちを贈ります。この心の輝きと共に。
遠くから懐かしいメロディが聞こえてきます。
「ねむれ ねむれ 母の胸に ねむれ ねむれ 母の手に こころよき 歌声に むすばずや 楽しゆめ‥‥」
さあ次の物語はあなたの心のなかに。
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