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菊花園(愛知県名古屋市中川区 花屋)ブログ

109回目の夢

2009年12月15日 12:51 AM

 夢の中で手のひらにゾウを乗せ遊んでいた。今度売り出されたばかりの新品種。手のひらにのせて遊ぶのにちょうどいい大きさ。まだなかなか手に入らない。大きさは小さくても姿形は大きな普通のゾウとそっくり。長い鼻にたくましい牙、大きな耳と太い足。テレビのCMのキャッチコピーは「小さなゾウで大きな夢を」。どこで売っているのか知らないがCMのおかげで話題はこれでもちきり。ゾウのミニチュアに成功した会社は、これだけで世界中の子供の夢を独り占め。それに世界中の富も独占しかねない。まだ売り出されてもいないのに。ミニチュアのゾウは大人気。大きなものを小さくすればそのギャップは衝撃的。その上かわいらしくて、子供と女性に人気は沸騰。

 だれがどうやってこの小さなゾウを作ったのか?その秘密に迫ってみよう。それはゾウの出産に秘密があるようだ。ゾウが生まれると同時に妊娠させてしまう。すると子供のゾウがその体の何百分の一かの子ゾウを出産する。その子ゾウがまた妊娠して子ゾウを産む。これを約18回くり返すとなんと、その子ゾウが大人になったとき、ちょうど人間の手のひらにのるほどの大きさになる。ハツカネズミのちょっと大きめぐらいになる。それが巨大なゾウとそっくりなのだから人気が出るのは当然。我も我もとミニゾウ屋さんにかけこむ。予約は一年待ち二年待ちとなる。

 子ゾウの生産者は夜も寝ずに巨大なゾウを妊娠させて子ゾウを産ませ、その子ゾウが生まれてすぐに、また妊娠させるという作業を18回くり返す。それでやっと1匹のミニゾウが誕生する。今度はそのミニゾウ同士で子ゾウを産ませるのだが、これでミニゾウが生まれるのはその一代限りらしい。

 そのうちに闇のミニゾウ屋が現れ、ミニゾウ同士で子ゾウを生ませることを勝手にやり始めた。その闇のミニゾウ屋は一代限りの子ゾウづくりで終わらせず、何代もやり続けた。すると何ということか数代続けるうちにミニゾウが段々自分より大きな子ゾウを出産するようになってしまった。そのため世間では元の巨大なゾウに近い大きさのゾウであふれ出し、しまいには元々の巨大なゾウがどんどん増えていった。こうしてミニゾウ屋のゾウ牧場は本当のアフリカゾウの自生地と化してしまった。

 とうとう世界中が巨大なゾウで溢れ出し、皆ゾウに追われて悲鳴をあげ今にもゾウの太い足で踏み潰されそうになって、「ギャー」という大声とともに夢から覚めた。巨大なゾウの足と思ったものはとなりに寝ていた妻の大きなおしり、「ギャー」という大声は自分の発した夢の中の声であった。

 そしてすべてを理解したのだ。巨大なおしりの恐怖が、夢の中でミニゾウとなって希望を実現しようとしたのだった。

「国破れて山河あり、城春にして草青みたり」という杜甫の詩が口をついて出た。

 戦いに破れた男が朝日が差し込む窓辺に一人立っていた。その手のひらには一匹だけ夢の中からつれて来たミニゾウが鼻をふりふり歩いていた。

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